傷病手当金の申請を考えている人は、その支給額がどのくらいになるのか気になるところですよね。
今回は、傷病手当金の支給額についてお話していきたいと思います。
目次
傷病手当金の支給額
傷病手当の支給金額は給与の概ね2/3と思っている人も多いと思いますが違います。
ではどうやって傷病手当の支給金額を決めているのかというと
- 直近12ヶ月の標準報酬月額の確認
- 標準月額報酬から標準報酬日額の算出
- 標準報酬日額の3分の2×支給日数
- その他の要因
というような流れで傷病手当金の支給額が決まります。
標準月額報酬の確認
傷病手当金の支給額の算定には標準報酬月額という指標を使って決定されます。
標準報酬月額って何?て思う人もいるかも知れませんね。
標準報酬月額というのは健康保険の保険料を算出するために給与等の報酬を50段階の等級に区分したものです。
あなたの標準報酬月額を知りたい時は、給与明細に健康保険料や介護保険料の名目で記載されていることが前提になりますが、
下記のリンクから支払っている保険料の金額を探すことで自分の標準報酬月額を知ることが出来ます。
リンク:標準報酬月額と健康保険料
ここで注意してほしいのが上記の表は協会けんぽの東京都の平成30年度の健康保険の保険料の金額ですので、
他の県の場合や協会けんぽ以外の共済や健康保険組合の場合は、該当する共済や健康保険のホームページ等で確認する必要があります。
あなたの会社で加入している共済や健康保険組合のホームペジなない場合や健康保険の保険料が公表されていない場合は、
正確な標準報酬月額を知ることが出来ません。
協会けんぽの保険料を参考にすることは出来ます。
あなたの会社が協会けんぽに加盟していて、東京以外の他の県の人でしたら、
こちらの
平成30年度保険料額表「被保険者の方の健康保険料額」(平成30年3月)
より、他の県の保険料もみることが出来ますのご参考にしてください。
傷病手当金の支給額の計算方法
傷病手当金の支給額の算定に使う標準報酬月額の確認の方法はおわかりいただけたと思います。
それではまずは、大まかに傷病手当金の支給額を計算してみましょう。
大まかな傷病手当金の支給額
傷病手当金の支給額は、大まかにですが知ることが出来ます。
例えば、4月の給与が25万円、5月の給与が23万円、6月の給与が26万円だとすると(25+23+26)÷3=24.67万万円なので下記の早見表から24.67万円が含まれる230,000~250,000の欄を探します。
リンク:標準報酬月額と傷病手当金で支給される1日あたりの支給額
その左側の欄を見ると標準報酬月額が240,000円だということがわかります。
この標準報酬月額を使って次からの手順で進めていけば大まかな傷病手当金の支給額を知ることが出来ます。
標準報酬月額÷30=標準報酬日額
標準報酬日額×2/3×支給日数=傷病手当金の支給額
1.直近12ヶ月の標準報酬月額の確認
もう少し正確に傷病手当金の支給額が知りたいという人は、直近の12ヶ月分の給与明細を用意します。
毎月の給与明細それぞれに健康保険料が記載されているかと思います。
基本的に標準報酬月額は1年間変わることがないので健康保険の保険料も変わることがないと思いますが、
毎月の健康保険料が上がったり下がったりしていないか確認してください。
変更があるとすれば、8月と9月の健康保険料を比較して保険料の金額が大幅に変わっている時は標準報酬月額表等で確認しましょう。
その毎月の健康保険料から毎月の標準報酬月額を確認します。
上記の「健康保険料の金額と標準報酬月額」または、あなたが働いている会社が加盟している共済や健康保険組合のホームページ等で標準報酬月額表をご確認ください。
12ヶ月分の標準報酬月額が出ましたら12ヶ月分の平均を出してください。
それがあなたの傷病者手当金の支給額の算定で使用する標準報酬月額になります。
2.標準報酬日額の算出
標準報酬日額の計算方法は簡単です。
標準報酬月額を30で割ったものが標準報酬日額になります。
標準報酬月額÷30=標準報酬日額
3.傷病手当金の支給額の算定
標準報酬日額が出ましたら、その標準報酬日額の3分の2に当たる金額が傷病手当金の1日の支給額になります。
もし小数点以下が出てくるようなことがありましたら、小数点第一位で四捨五入します。
傷病手当金の1日の支給額が出ましたら、その1日の支給額を支給日数分掛けることによって傷病手当金の支給額がわかります。
標準報酬日額×2/3×支給日数=支給額
4.その他の要因
支給額が決定してもそのまま全て支給されるとは限りません。
会社から給与や手当が支払われていたり障害者年金等が支給されていると、傷病手当金の支給額と比較してその差額が支給されることになります。
もしその差額が傷病手当金の支給額より多かった時は、不支給となります。
忘れてはならないこと
傷病手当金が支給されることになったとしても忘れてはならないことがあります。
それは休職した時や退職した後でも健康保険料や年金や税金等の支払わなければならないお金が必要になるということです。
これらのことを念頭に置いて、どのくらいのお金が手元に残るかを知っておく必要があります。
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