産まれて間もない赤ちゃんや、まだ意思表示が出来ない小さな子供の便秘は見ている親も苦しいものですよね。
「もう3日も出ていない、どうしよう・・・」
「おなかがパンパンで苦しそう・・・」
できる事なら代わってあげたい、早く楽にしてあげたい。
私もそんな風に思った親の一人です。
目次
新生児や赤ちゃんの便秘の原因~栄養の取り方の違い~
「ミルクの赤ちゃんは母乳の赤ちゃんより便秘になりやすいよ!」
赤ちゃんを育てたことのあるお母さんなら、一度は聞いたことがある話でしょう。
一般的に、新生児期〜乳児期に人口の粉ミルクで育てられた赤ちゃんは「便秘しやすい」と言われています。
人間の腸は、腸内に入ってくる内容物の浸透圧が体の浸透圧よりも高かったり低かったりすると、体の浸透圧と同じぐらいにしようと動き出します。
そのため、赤ちゃんの体内に浸透圧の低い粉ミルクが入ってくると、浸透圧を高くするために体はウンチから水分を吸収。
それとは逆に、浸透圧が高いミルクが入ってくると浸透圧を低くするために水分が腸内に運ばれて、「ゆるいウンチ=下痢」となってしまうのです。
「浸透圧」なんて言われるとなんだかややこしい感じがしますが、実はとっても簡単♪
- 濡れたタオル=赤ちゃんのウンチ
- 乾いたタオル=浸透圧の低いミルクが入った時の腸内
乾いたタオルの吸収率が高ければ高いほど、濡れたタオルから水分が失われます。
こんな感じで赤ちゃんの腸内のウンチの水分量が変化、便秘になったり下痢になったりしているんですよ。
母乳とは、言い換えればお母さんの体液ですよね。
母乳=体液なので浸透圧を調整することなく、赤ちゃんの腸内に自然と吸収されるようになっています。
(※等浸透圧=アイソトニックと呼ばれます)
その原因を病院で聞いてみると「母乳量の不足」だったそうです。
いくら母乳で育てていても、授乳の量が少ないとウンチの量も少なくなってなかなか出ないそう・・・。
「誰でも完全母乳が可能!」と言う助産師の意見と「母乳が出なければミルクを沢山飲ませなさい!」と言う小児科医の意見に挟まれた友人。
結局友人は母乳へのこだわりを捨てることができず
「母乳を飲ませているのに・・・たくさん出ているはずなのに・・・赤ちゃんの便秘が治らない…」
その後、様々なママ友の話を聞いて考え方を一新!
母乳もあげつつミルクの量を増やすと、便秘になる回数が目に見えて改善したそうです。
子供の健やかな成長を考えたら「母乳orミルク」へのこだわりなんかよりも、もっと早くからミルクを上手に活用出来たら良かったのかもしれませんね。
新生児や赤ちゃんの便秘の原因~外的要因~
新生児や赤ちゃんの便秘の原因は、先ほど挙げた「栄養摂取の違い」の他にも様々あります。
便秘が気になるお母さんは、母乳やミルク以外にも次に紹介する「外的要因」にも注目してみましょう。
運動不足
寝ている事がほとんどで、あまり自分で動けない新生児や赤ちゃんは運動不足になりがち。
また、赤ちゃんはまだ腹筋が発達していないので、ウンチをいきむ力もあまりありません。
ネンネの時期はオムツの交換時やスキンシップの一環として、積極的に運動遊びを取り入れてあげましょう。
水分不足
新生児や赤ちゃんの水分不足は便秘の原因になります。
小さい子はとっても汗っかき!
よくお風呂上がりに「白湯を飲ます」なんて聞きますが、これも立派な水分補給ですね♪
赤ちゃんの一日に必要な水分量は体重によって決まってくるので、ウンチの様子をよく観察しながら適量を見極めて与える事が大切です。
季節による便秘
赤ちゃんが便秘になりやすいのはダントツで夏!
それでなくても赤ちゃんは汗っかきなのに、夏は暑さのせいでいつもより沢山の汗をかきます。
赤ちゃんは、自分の口で喉が渇いたなどと言えません。
常に子供の様子を観察して
- 母乳の授乳回数を増やす
- ミルクの量を調整する
- 果汁や白湯を適宜与える
水分補給を適切に行って、夏の水分不足を上手に乗り切りましょう。
ちょうど離乳食が始まる時期&めちゃくちゃ離乳食を食べる子だったので、急に母乳を飲まなくなったんです。
でも母乳以外の水分は変な顔してあまり飲まないし、水分が多いスープなどを必死で離乳食として与えていました。
他府県に引っ越したこともあり、生活環境が大きく変わりました。
その事が次女にとってストレスだったのかもしれません。
この頃から、ベビーマッサージを習い始め、マッサージしてあげるようにしました。
そうこうしているうちに、ずりはいやハイハイが始まって運動量が増え、気づいたら便秘があまり気にならなくなっていましたよ!
新生児や赤ちゃんの便秘の原因~病気~
赤ちゃんの便秘には「先天的な病気が隠れている」場合もあります。
様子がおかしいと思ったらすぐに病院へ行きましょう。
ここでは代表的な病気を二つ紹介します。
ヒルシュスプルング病
ヒルシュスプルング病は、腸の動きを制御する神経節細胞が生まれつき無いために腸の動きが悪く腸閉塞や重い便秘症をおこす病気です。
消化管の神経節細胞は胎齢5週から12 週頃にかけて,食道の口側の端に発生し肛門に向かって順々に分布していきますが、この過程に何らかの異常がおこり途中で分布が止まってしまうことがこの病気の原因とされています。
おなかの張りが非常に強く嘔吐を伴うことや生まれつき便が出にくいことがきっかけで新生児や乳児の時期に診断されることが多く、重い腸炎や穿孔を合併して危険な状態になることもあります。
神経節細胞の無い腸が非常に短い時は、症状が軽いために便秘として治療され、幼児期以降に診断がつくこともあります。
引用:日本小児外科学会
大半の場合は出生後にすぐに見つかりますが、症状が軽い場合は「便秘」と判断されることもあるそう。
あまりに長く便秘が続くようなら、きちんと医療機関へ行くとお母さんも安心ですね。
腸重積症
腸重積症は,口側の腸管が肛門側の腸管に入り込むことによって腸が閉塞状態となる病気です。
典型的な腸重積症は小腸の終りの腸である回腸が大腸に入り込むために生じます.原因としては腸に分布しているリンパ組織が腫れて大きくなり,この部分から大腸に入っていくと考えられておりますが,時には小腸のできものがあることや,メッケル憩室という生まれつき腸管の一部が袋状に残った場合にはこれらの部分から腸重積がおきます。
腸重積症は3か月から2歳未満のお子さんによくみられる病気です。もともと元気なお子さんが急に腹痛を訴える(お腹が痛いと言えないお子さんは機嫌が悪くなる)ようになります。
腹痛(機嫌不良)はあったりなかったり(間欠的と言います)するのが特徴です。この他嘔吐もよくみられる症状です。さらに症状が進むとやがて顔色が悪くなったり,血が混ざったねっとりした便(イチゴゼリー状と言います)を認めるようになります。
引用:日本小児外科学会
治療が遅れると腹膜炎などを起こしてしまうので「泣き方がいつもより激しい」「お腹を異常に痛がる」と感じたら早めに病院へ受診しましょう。
またその他には、水分不足により便が固いために起こる「裂肛」なんかあります。
(肛門が切れてしまい真っ赤な血が出てしまいます)
一度行きつけの小児科を受診して見てくださいね。
「新生児や赤ちゃんが便秘で大泣き!」まとめ
私は長女の便で「どえらい病気になった!!」と騒ぎ散らした珍事件があります(笑)
いつも快便さんの長女が、あるとき三日ほどウンチが出なかったんです。
「あら?夏場だから水分不足かしら?」なんて呑気に構えていたら、なんとオムツに真っ赤な血がいくつも見受けられたのです!!
全く痛がらない長女、「変な病気かも?どうしよう!!」と焦って母に電話する私…。
すると母から意外な返事が…。
「なんか赤いもの食べてへん?」
母の一言で我に返る私…。
その後の長女はまったく問題なく元気で「あぁ、カニカマで良かった…」とほっと胸を撫で下ろした経験があります。
まだ咀嚼が上手くない幼児期は、噛み切れなかった食べ物がそのまま便に出ることは良くあるそうです…。
いやぁ~母のアドバイスがなければ病院へオムツを持って走っているところでした、皆様もご注意あれ!!(笑)
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